夏の道東を2泊3日で観光するモデルコース2日目(ウトロ~トドワラ)
公開日 : / 更新日 :
バス乗務員
運転手
2日目の朝は、
目が覚めて天井を見ると、
「あれ?我が家と違う天井」
「そうか、旅行に来てたんだ」
となるのが2日目です。
2日目は移動時間が1時間以上と
長い区間もあり、
お手洗いが心配という方も
いらっしゃると思うので、
途中のお手洗いが有る場所も
紹介していきますね。
そして2日目のメインは
「世界自然遺産」でしょうか。
その辺りも説明していこうと思います。
また、ウトロ~知床峠~羅臼は、
こちらの春の北海道を観光するならGWに開通する日本一○○○な国道
でもご紹介していますので、
そちらも参考にして下さい。
1日目で時間に余裕が無く
知床観光船に乗る時間を
組めなかったという方は、
「カムイワッカの滝航路」だと、
8:15出航の便があって
所要時間は1時間30分ですので、
その便に乗れば10時にはウトロを出発できます。
2日目にあまり予定を詰め込まないという方は、
朝1便目の知床観光船も検討してみて下さい。
2日目「ウトロ温泉からトドワラまでの見どころ案内」
2日目は「ウトロ」から
「阿寒湖温泉」までなのですが、
長くなるので、今回は「ウトロ」から
野付半島の「トドワラ」までのご紹介になります。
いよいよ世界自然遺産の地に入るので、
見どころが沢山ありますので、
案内するスポットが沢山あります。
「ウトロ」から「トドワラ」までは、
115キロほどの道のりです。
ウトロ~知床自然センター
ウトロの町から知床自然センターまでは、
10分程で到着になります。
ウトロの街を出発して海岸線を進むと、
まず目に飛び込んでくるのは、
左手にカニのハサミに見える岩です。
バスガイド
この岩は見た目そのままの名前で、
「カニのハサミ岩」なのですが、
いつかの台風の時に
ハサミの親指部分が少し崩れてしまい、
ハサミの親指が短くなってしまいました。
運転手
そのまま海岸線を進めていくと、
左手に「漁師の店かにや」がありますが、
冬になると、
このお店の海側で流氷の上を歩く
「流氷ウォーク」の体験をする場所になっています。
運転手
またそのまま進めて行くと、
徐々に登り坂になり、
幌別川にかかる幌別橋を渡るのですが、
この幌別川には秋になると鮭やマスが登る川で、
橋から海側では釣り人が多く、
山側では熊を目撃することもあります。
バスガイド
そしてこの幌別橋を渡ると、
いよいよ世界自然遺産の
登録地に入ってまいります。
プユニ岬展望台
登り坂を進めて行くと、
左の急カーブを過ぎ、
そのまま登って行くと右側は山の斜面で、
左側は見通しが良くなります。
ゆるい右カーブの辺りが「プユニ岬展望台」で、
右の山側には車が停められる旧道があります。
運転手
この「プユニ岬」は
展望台から見る夕日が有名で、
太陽が海岸線に沈む時に
「ジュー」と音が聞こえてきそうな
景色が見られます。
バスガイド
日中でもウトロの町に目をやれば
箱庭のように見えるところで、
プユニとはアイヌ語で
穴のあるところと言う意味です。
プユニ岬展望台を過ぎ、
そのまま登り坂を進むと
左手に「知床自然センター」の入口があり、
乗用車は入って左手が駐車場です。
フレペの滝
また、「知床自然センター」の奥には
「フレペの滝」への散策路の入口があり、
「知床自然センター」から展望台へは
歩いて20分程で行けます。
バスガイド
「フレペの滝」には川が無く、
知床連山に降った雪と雨が地下に浸透し、
垂直に切り立った約100メートルの
断崖の割れ目から流れ落ちています。
バスガイド
ホロホロと流れ落ちる様が、
涙に似ていることから
「乙女の涙」とも呼ばれています。
バスガイド
フレペとはアイヌ語で
「赤い水」という意味で、
日の入りの時間になると
夕日が滝に映り込み、
綺麗な赤い滝になって
見られることが由来になっています。
「知床自然センター」から「知床五湖」までの見どころ案内
「知床自然センター」から
「知床五湖」までは
15分程で到着になります。
「知床自然センター」から
道道93号線に入り進んで行くと、
山の中をどんどん走っていると、
右カーブ明けに左手が崖になり、
崖の下に川が流れていて
川の縁には建物も見えてきます。
川の名前は赤イ川で、
建物は「岩尾別ふ化場」で、
ここでもよく熊の姿を目撃するポイントで、
上から見下ろすかたちになるので、
熊を見つけやすい場所になります。
秋になると右側の山側に路上駐車をして、
長い望遠レンズを付けた
カメラをひたすら構えて、
熊を待っている
カメラマンの姿も多い場所です。
バスガイド
また、
崖下の川の向こう側もまた山になっていて、
対岸の山の海岸に目を移すと、
まるで像が海の水を
飲んでいるように見える岩がありますが、
見た目の通り「像岩」です。
そのまま幾つかのカーブを
過ぎながら下り坂を下ると、
上から見えていた
赤イ川にかかる岩尾別橋を渡ると、
左手に見える建物は
「岩尾別ユースホステル」です。
ホテル地の涯
ユースホステルを過ぎると
また登り坂になるのですが、
登り始めてすぐに、
右に入る道が続いていますが、
右折して道なりに行くと、
羅臼岳の登山口へと続きます。
バスガイド
登山口には、
その名も「ホテル地の涯」
というホテルが1軒あり、
そこまでは電気も来ていないので、
自家発電で営業しており、
誰かがエレベーターを使うと
部屋の電気が一瞬暗くなったりもします。
運転手
もちろん携帯も圏外なので、
お客さんと「ホテル地の涯」に泊まる時は、
会社への点呼と
アルコールチェッカーも出来なくなるので、
「知床自然センター」や「知床五湖」など、
携帯が通じるうちに会社への点呼や
アルコールチェッカーを済ませたりもします。
また、「ホテル地の涯」は
羅臼岳の登山口にあるので、
やっぱり登山のお客さんが多く、
北海道の夏は日の出も早く、
朝の3時過ぎには
登山の方たちが身に付けている
熊よけの熊鈴の「チリンチリン」という音が
外から聞こえてきます。
登山道側の部屋に泊まると、
その熊鈴の音で
朝の3時過ぎに目が覚めてしまいます。
バスガイド
ホテルの脇には天然の露天風呂への道があり、
「三段の湯」と「滝見の湯」があるのですが、
今は「三段の湯」は枯れていて入れません。
滝見の湯は健在なのですが、
この辺りは地熱があって暖かいのか、
蛇がよく居るなんて話しを
聞いたことがあります。
運転手
また、
暗くなってからの入浴は
熊との遭遇の危険性もあるので避けて下さい。
ちなみに「岩尾別ユースホステル」から
「ホテル地の涯」までの道のりは、
道幅も狭く乗用車どうしでもスライドするのは
ギリギリまで脇に寄らないとスライド出来ません。
観光バスだと何カ所かある待避所でしか
対向車とスライド出来ないうえに、
木の枝も道路にせり出しているので、
バスの屋根も傷つけないかと
ヒヤヒヤしながら、
やっとの思いで通る状態です。
運転手
おまけにお盆の時期ですと、
登山の方たちが次々と
狭い道路に路上駐車をしていくので、
バスが「ホテル地の涯」まで
辿り着けなかったこともありました。
入植跡地
話しを「岩尾別ユースホステル」を
過ぎた所まで戻して、
道道93号線を道なりに進むと、
キツい登り坂から少しゆるやかに変わると、
辺りの景色も森林から笹やぶに変わり、
左手に昔の民家が倒壊した後が見られます。
バスガイド
この岩尾別地区には
大正3年に60戸ほどの入植がありましが、
昭和41年には全員が離農し、
開拓当時の跡地が残っています。
カーブの多かった道が直線になり、
カーブの終わる手前右手にも
離農した跡地が残っていますが、
ここは牧場跡地なので、
その当時に植えた牧草が今も生えてくるらしく、
この辺りは鹿の姿をよく見かけます。
カムイワッカ湯の滝
直線が終わり右カーブを過ぎると、
Y字の交差点に差し掛かりますが、
右に行くと「カムイワッカ湯の滝」へと通じています。
運転手
この道は毎年8月から8月下旬までは
マイカー規制が入り、
斜里バスが運行するシャトルバスでしか
行くことが出来なくなるので注意して下さい。
ちなみに知床五湖からでも
「カムイワッカ湯の滝」の駐車場までは
砂利道で30程かかります。
バスガイド
カムイワッカとは、
アイヌ語で魔の水という意味で、
硫黄山から流れ出ているカムイワッカ川の水は、
臭いの強い硫黄分が含まれているので、
アイヌの人たちは、この水を飲むと死神を招き、
顔を洗うと目がつぶれると恐れていたそうです。
知床五湖
そして、Y字の交差点を道なりに左へ進み、
急な登り坂を登ると「知床五湖」の駐車場です。
二輪車・・・・・200円
乗用車・・・・・500円
マイクロバス・1.000円
大型バス・・・2.000円
「知床五湖」の散策は、
本格的な登山の装備をしなくても、
普通にウォーキング出来るような装備で大丈夫です。
ですが、
ヒールの高い靴やスカートでの散策は、
ヒールだと踵が土に
埋まってしまって歩きづらいし、
スカート等では蚊などの虫に
大量に刺されれてしまうので
オススメはしません。
また、「知床五湖」の散策ルートは3通り
- バリアフリーの高架木道を湖畔展望台まで行って1湖を見て、同じ道を折り返してくる。(約40分)
- 地上遊歩道の入口から入り、2湖を見て高架木道に出て1湖を見て帰ってくる。(約40分)
- 地上遊歩道の入口から入り、5湖・4湖・3湖・2湖を見て、高架木道に出て1湖を見て帰ってくる。(約1時間30分)
大抵のツアーの場合は
「知床五湖」の景勝時間は
1時間30分前後とり、
高架木道を下の写真の湖畔展望台まで歩き、
見学や写真を撮り
引き返してくる1.のルートが一般的です。
この湖畔展望台の所が
地上遊歩道の出口になっており、
二湖と一湖を見る2.のコースでも、
五湖全部を見る3.のコースでも、
最終的には上の写真の
湖畔展望台の所に出てきて、
そこから片道20分程の
下の写真の高架木道で戻ります。
バスガイド
ちなみに2.と3.のルートで
地上遊歩道を散策する場合は、
「知床五湖フィールドハウス」で
10分程度のレクチャーを受けて、
レクチャーを受けた
認定証をもらわなければなりません。
5月上旬~7月下旬までは、
熊の活動期なので、
専門のネイチャーガイドさんと
一緒に周るガイドツアー(有料)に
申し込まなければ、
地上遊歩道には入れません。
運転手
また、春の開園~5月上旬と
8月上旬~10月中旬までの
期間は植生保護期として、
申請書を書いて、
券売機で料金
(大人250円、小人100円)を
支払って受付をして、
レクチャーを済ませてからじゃないと
地上遊歩道には入れません。
ちなみに申請書は、
当日に「知床五湖フィールドハウス」で
記入できますが、
事前にWebからダウンロードしておいたり、
ウトロの宿泊ホテルでも入手できるので、
先に申請書を用意して記入しておくと
手続きもスムーズです。
この手続きやレクチャーを受けたりは面倒くさい!
と言う方は、
もう紅葉も終わる
10月下旬~閉園までだけは、
手続きもレクチャーも無く散策できるので、
もし、
旅行予定が10月下旬以降なのでしたら、
地上遊歩道に入るのも簡単です。
今でこそ、
申請書だ、レクチャーだ、
ネイチャーガイドさんの同伴だ、
などの規制が入っていますが、
昔はツアーバスの場合、
バスガイドさんが旗を持って
お客さんを「知床五湖」の
散策に誘導していました。
運転手
それこそ違うバス会社の
バスガイドさん同士でも、
熊の出没状況などの情報交換をしながら、
内心は熊の出没にドキドキしながらの散策で、
「三湖に熊が居て引き返してきた」、
なんて話しをよくしてました。
運転手
いま考えると、
ゾッとするほど本当に怖い事で、
先に案内した「フレペの滝」への散策路も、
旅行会社さんの方で
ネイチャーガイドさんを手配していない時は、
いまだにバスガイドさんの誘導での
散策だったりします。
やっぱりバスガイドさん的には怖いようで、
何回か自分も付いて行ったことがあるのですが、
周りは背の高い笹薮で、
どこから熊が出てきてもおかしくない感じで、
何度もウトロのあちこちで
熊を目撃している自分には、
景色を楽しむよりも
恐怖心の方が勝ってしまいます。
そう考えると、
一湖しか見られなくても
安心安全な高架木道の方が、
ゆっくり景色を楽しめるし、
万が一、熊が出没しても
高架木道の脇には電気が流れているので、
熊も登ってこれないようになっています。
運転手
なので、
自分はネイチャーガイドさん同伴の
散策の時にしか付いて行きません。
ちなみに「知床五湖」の駐車場脇には、
地上遊歩道を散策する時に
手続きとレクチャーを受けるフィールドハウスと、
お土産や軽食が楽しめる
「知床五湖パークサービスセンター」の2件が建っていて、
お手洗いはフィールドハウスの
正面とは別にトイレの入口があります。
バスガイド
「知床五胡パークサービスセンター」の
軽食コーナーでのオススメは、
「知床五湖」に行くと、いつも食べてしまう
ハマナスコケモモソフトクリームがオススメです。
知床五湖~知床峠
「知床五湖」から「知床峠」までは30分程で到着になります。
「知床自然センター」まで、
来た道を折り返して国道334号線まで戻り、
「知床峠」へと左折すると、
暫くなだらかな直線が続き、
それと同時に前方には「羅臼岳」も見えてきます。
また、幾つかの直線が終わり
カーブが続くようになってくると、
あちらこちらに
残雪が7月まで残っていることもあると同時に、
雪解け水が溜まった辺りには、
水芭蕉が咲いていることもあります。
バスガイド
水芭蕉と言えば、
熊の好物と言われますが、
冬の間の冬眠中に身体の中に溜め込んだ毒素を
外に排出するために
水芭蕉の根を好んで食べるそうですが、
人間が食べると舌が痺れて
食べられないらしいですよ。
幾つかのカーブを交わしながら登って行くと、
最初は小さく見えていた
「羅臼岳」がどんどん大きく見えてきます。
そうなると標高738メートルの
「知床峠」の頂上に到着になります。
知床峠(知床横断道路)
標高1.660メートルの羅臼岳
国後島
また、
天気が良く見通しが良ければ、
知床峠からは
北方領土の「国後島」を見ることができます。
バスガイド
「国後島」は、
知床半島と並行して延びる細長い島で、
長さ122キロメートル、
幅は広い所で30キロメートル、
狭い所で6キロメートル、
面積は1.500平方キロメートルで、
沖縄本島より大きく、
香川県に近い面積です。
バスガイド
島の名前は、
アイヌ語の「クンネシリ」(黒い島)、
又は「キナシリ」(草の島)が
由来となっています。
バスガイド
戦前まで根室支庁の管轄で1.400世帯、
7.320人あまりが住んでいましたが、
現在は、
6.800人ほどのロシアの方が住んでいます。
北方領土の話しは、
デリケートなので、
このへんまでの説明で終わらせて頂きます。
「知床峠」には駐車場の羅臼側の端に
お手洗いがありますが、
(上の写真では、
手前が駐車場で右手にトイレがあります)
トイレットペーパーは
ご自身で持参して下さい。
運転手
また、
知床峠の展望台は駐車場から
道路を挟んで反対側なのですが、
頂上付近はゆるいカーブになっていて、
乗用車は結構なスピードで通過していくので、
道路の横断には充分に注意して下さい。
知床峠は斜里町と
羅臼の境界にもなっていて、
駐車場の真ん中にカントリーサインの看板があり、
修学旅行の仕事をすると、
よくこの看板の所で
歩いて境界を越えて楽しんでいる姿を見て、
毎回、微笑ましく思って見ています。
知床峠~羅臼道の駅
知床峠から羅臼の道の駅までは急カーブも多く、
30分ほどかかります。
「知床峠」から
「羅臼のビジターセンター」までは、
こちらの春の北海道を観光するならGWに開通する日本一○○○な国道
で紹介しているので参考にして下さい。
「知床峠」を下って
「羅臼のビジターセンター」を過ぎると、
右手に駐車帯があって、
公衆トイレもあります。
あと5分ほど走れば
「羅臼の道の駅」に到着なのですが、
「羅臼の道の駅」の駐車場は狭いうえに、
建物に近い場所は混んでいることが多く、
すでにトイレを催している方は
車を停めてからトイレまで時間がかかるので、
こちらの駐車帯のトイレの方が
スムーズに入れて便利です。
トイレのある駐車帯の向かい側には、
「陶灯りの宿らうす第一ホテル」
「ホテル峰の湯」とホテルが2軒つづきます。
そのまま道なりに進めると、
Y字の交差点があり、
そのY字を左に進むと
北海道のコンビニ「セイコーマート」があります。
普通のコンビニは定価なのに対して、
セイコーマートは定価よりも
安く売られている物も多く、
特にセイコーマート
独自ブランドの商品はリーズナブルです。
また、
Y字の交差点を道なりに国道334号線を進むと
羅臼川にかかる熊越橋を渡り、
右手に小さな商店「あずまや」が見えてきます。
この「あずまや」は
ドラマ「北の国から2002遺言」で、
高村結(内田有紀さん)が
アルバイトをしていたコンビニです。
その向かいにかかる公住橋が
黒板純(吉岡秀隆さん)が高村結を待っていて、
コンビニの売れ残りの弁当をもらっていた橋です。
またそのまま国道334号線を進めると、
右手に「羅臼幼稚園」、
「羅臼小学校」と続きますが、
「国後展望塔」へ行かれる方は
「羅臼小学校」の手前の細い道を右折します。
国後展望塔
すると鋭角に右折して急な登り坂を、
どんどん登って行くと
「国後展望塔」に到着ですが、
道幅が狭いので対向車とすれ違うのは大変で、
毎回、対向車が来ないことを
祈りながら登っています。
「国後展望塔」には
北方領土についての資料が展示されていて、
屋上が展望台になっていて、
羅臼の街並みが一望できます。
羅臼の町から知床半島の先端方面の景勝地
今回のモデルコースには入っていませんが、
羅臼の町から知床半島の先端の方にも
景勝地が点在しています。
しおかぜ公園
国道334号線を「国後展望塔」の方へ行かずに
真っ直ぐ進むと、
信号機の交差点があり、
左折して羅臼橋を渡り道道87号線に入ります。
そのまま道なりに真っ直ぐ進むと、
登り坂になり、
登り坂を登りきった辺りに逆Y字の交差点があり、
その交差点の海側にしおかぜ公園があります。
公園にはオホーツク老人の銅像が建っていて、
「地の涯に生きるもの」という映画で
当時47才の森繁久弥(もりしげひさや)さんが、
知床の番屋で一人冬を過ごす
彦市老人(オホーツク老人)の役を演じました。
また、
知床旅情の歌碑も建てられていて、
奥には羅臼漁港、
晴れていて見通しが良い日には
「国後島」も見えます。
「しおかぜ公園」の海側には
羅臼の漁港に「海洋深層水取水施設」があります。
また、
「しおかぜ公園」から道道87号線を
知床半島先端へと進めると、
「マッカウストンネル」があります。
その「マッカウストンネル」に入らずに
海岸の方へ右折すると、
小さなマッカウス洞窟があり、
洞窟は厳重に檻のようになっていて、
檻の中にはコケが光る「ヒカリゴケ」があります。
昔はよくお客さんを連れて行った、
羅臼では有名な景勝地だったのですが、
今は崖崩れの恐れがあるため
立入禁止になっています。
「しおかぜ公園」から
「マッカウストンネル」をくぐり、
次に「ざいもくトンネル」をくぐると、
山側に鋭角に左折して幅の狭い道を登って行くと、
「クジラの見える丘公園」があります。
実際には運が良くないと
クジラは見られないようですが、
景色は絶景な場所です。
また、「しおかぜ公園」から20分ほど、
マッカウストンネル
ざいもくトンネル
天狗岩トンネル
知円別トンネル
と、トンネルをくぐり、
「北浜覆道」を抜けて少し進むと、
左手に
「知床世界遺産ルサ、フィールドハウス」があります。
羅臼には知床峠の麓にも
ビジターセンターが有るから、
もういいような気もしますが、
「羅臼ビジターセンター」が
一般の観光客向けなのに対し、
「知床世界遺産ルサフィールドハウス」は、
もっとコアな上級者向けと言う印象です。
そして、「しおかぜ公園」から30分ほど走ると、
知床半島の先端への車で行ける行き止まりの
相泊温泉(あいどまりおんせん)があり、
その少し手前にも
瀬石温泉(せせきおんせん)があります。
どちらも近くに公衆トイレがあり、
基本的に入浴は夏の時期で、
「瀬石温泉」は潮が引いている
干潮の時しか入れない露天風呂です。
「相泊温泉」は夏のシーズンだと
ビニールシートで組まれた屋根がつきますが、
女性の方は止めておいた方が良さそうです。
また、
本線の国道334号線から反れてしまいましたが、
国道334号線を道なりに進むと、
海岸沿いに右に曲がります。
ホエールウォッチング等で船に乗る場合は、
右カーブの途中に左へ左折する道があり、
そこを左折して「オジロ橋」を渡ってすぐを
右折すると羅臼漁港に着きます。
ホエールウォッチングの業者は、
何社かあります。
ただ、
「ホエールウォッチング」は、
バスツアーの行程にも入っていることも多く、
人気の観光船なので、
予約をしていないと、
いざ現地に行って乗ろうと思っても、
満席で乗れないこともあります。
もし「ホエールウォッチング」を
予定に入れるのでしたら、
事前に予約をしていくことを強くお勧めします。
ちなみに、
じゃらんだと、
個別に船会社に電話で問い合わせをしなくても、
一括で比較検討できて便利です。
「道の駅らうす」の注意点
羅臼漁港へ行かずに道なりに右カーブを進むと、
左手は海で右手には
「道の駅らうす」があり到着になります。
ここの駐車場は一方通行になっていて、
海から道の駅を見て左が入口、
右が出口になっていて、
道の駅の建物の前に
出口に向かって斜めに車を停めます。
運転手
しかし、
この駐車場が狭く、
台数もあまり停められないので、
入口から入ったら、
出口の右に行かずに、
左も駐車場になっているので、
道の駅に入る前に
道路から駐車場の混み具合が見えるので、
混んでいるようだったら、
最初から左の駐車場に停める方が賢いと思います。
また、
観光バスは右の出口付近が
駐車場になっているのですが、
狭いので、
いちど道路にバスの頭を出してから
バックで停める形になります。
「道の駅らうす」の1階は
主に海産物が販売されており、
お店とお店の間の真ん中に
「観光案内所」とお手洗いがあり、
2階は食堂になっていて、
黒ハモ丼なんて物もありました。
「道の駅らうす」から「トドワラ(野付半島ネイチャーセンター)」までの見どころ案内
「道の駅らうす」から
「野付半島ネイチャーセンター」までは
1時間10分ほどの道のりです。
「道の駅らうす」から
20分ほど進むと峰浜地区に入り、
久しぶりの信号機のある交差点を右折すると
右手に「羅臼町 郷土資料館」があります。
昔は羅臼の町にあったのですが、
いつの間にか昔の植別小学校を
改装して峰浜に移動していました。
運転手
また、
国道335号線を進み陸志別橋を渡ると、
左手に峰浜漁港公園があり、
そこに公衆トイレがあるので、
ここのトイレでもバスのお客さんが
何回かお世話になりました。
羅臼から40分ほど進むと
「忠類橋」を渡りますが、
この忠類川は事前に申し込みをすれば、
川で鮭を釣ることが出来る川で、
鮭に加えてマスも釣ることが出来るのは
「忠類川」だけだそうです。
「忠類川」を過ぎると、
「根北峠」からの国道244号線と合流し、
国道335号線から国道244号線になり、
標津の町に入ります。
標津の町に入ると、
まず右手に「標津町ポー川史跡自然公園」があり、
「標津町歴史民族資料館」があります。
バスガイド
入場料は300円かかりますが、
標津湿原の中を自転車で走ることができ、
「伊茶仁カリカリウス遺跡」まで行くと、
「羅臼のマッカウス洞窟」の
「ヒカリゴケ」は見られなくなりましたが、
この遺跡まで行くと
アイヌの竪穴式住居があり、
そこの土間でヒカリゴケが見られます。
また国道244号線を進めると、
川幅の大きな標津川を渡ると、
左手に「標津漁業協同組合」があります。
運転手
「標津漁業協同組合」の
「ペッパー鮭舞(けいぶ)」は、
簡単に言うと珍味の鮭とばなんですが、
ブラックペッパーが効いていて少し辛いのですが、
鮭とばが苦手な自分でも
美味しく食べられる味付けでオススメです。
標津漁協を過ぎ、標津の街中を進むと、
右手に交番、
左手に「大地みらい信用金庫」の交差点を左折すると、
「標津町しべつ海の公園」があります。
羅臼からだと、標津まで45分程かかり、
トドワラのある
「野付半島ネイチャーセンター」までは
25分程かかるので、
「しべつ海の公園」にはトイレの他に
キャンプ場や交流ハウスもあり、
ここでのトイレ休憩が便利です。
また国道244号線を進むと
標津の街を出てY字の交差点で
「トドワラ」へ道道950号線に左折すると野付半島です。
野付半島
野付半島に入ると右側にはタンチョウの姿が、
左側の防波堤や道沿いの電柱の上には
オジロワシの姿をよく見かけますので、
運転に支障がない程度に探してみて下さい。
バスガイド
野付半島は全長およそ28キロメートルで、
根室海峡に突き出た細長い砂嘴(さし)で、
砂嘴としては日本最大のものです。
バスガイド
砂嘴とは、
海流によって運ばれた砂や小石が
長い年月をかけて積み重なり、
海に突き出した細長い地形のことを言い、
鳥の口ばしのような形をしていることから、
砂嘴と言います。
半島の殆どが平坦で、
6メートルぐらいの高さしかなく、
幅は広い所でも130メートルしかありません。
また、先端は釣り針のように曲がっていて、
竜神岬、野付岬の2つの岬があり、
地図で見るとエビのような形をしていて、
このエビの形のお腹の部分が野付湾です。
バスガイド
この野付湾の「尾岱沼」では、
夏と秋の2回にわたって
打瀬船(うたせぶね)による
独特な北海シマエビ漁が行われ、
この打瀬船による北海シマエビ漁は
北海道遺産にもなっています。
ナラワラ
国道244号線の野付半島の入口と
「野付半島ネイチャーセンター」の中間辺りには
「ナラワラ」があります。
バスガイド
ナラの木が地盤の沈下により
海水の影響を受けて立ち枯れたもので、
野付半島先端の「トドワラ」は
今では数も減ってしまっているので、
こちらの「ナラワラ」の方が個人的にはオススメです。
野付半島ネイチャーセンター
そして道なりに進めて行くと
右手に「野付半島ネイチャーセンター」が見えてきます。
お手洗いは1階の入口から入って右手にあり、
左手には特産品などの
お土産や奥にはレストランもあり、
2階には野付半島の歴史や
動植物をパネルで紹介しています。
野付半島の歴史と史跡というパネルがあったので引用すると、
日本最大の砂嘴「野付半島」、
トドワラ・ナラワラの特異な景観や水と緑と野生鳥獣に象徴される風景は
多くの観光客を魅了しています。
しかし、この砂嘴上で古くから人々の生活の営みがあったことはあまり知られていません。
寛政11年(1799)には、幕府により国後島は渡る為の要所として、
野付崎に通行屋が設けられました。
天保年間(1830~1843)頃から、
この通行屋で支配人やアイヌ語通辞(通訳)をしていた加賀伝蔵は、
当時の様子を古文書史料(「加賀家文書」)として数多く残し、
アイヌの人々と協力せて農耕も試みていたようです。
19世紀の初め頃は、有数の鰊漁場で
春になると根室場所の各番屋から出稼ぎに来る人々で賑わい、
漁番屋や蔵などが多数建てられたようです。
この地方に「幻の町キラク」という言い伝えがあります。
「野付崎にキラクという歓楽街があり、遊女もいた、鍛冶屋もあった。」など、
昔、鰊漁で多くの人々が集まり、漁番屋も多く、野付から国後島に行き来する人々も多く、
こうしたことが「幻の町キラク」の伝説を作りあげたように思われます。
と書かれていました。
他に2階には野付湾を一望できる展望デッキもあります。
野付半島・野付湾はラムサール条約登録湿地になっています。
「野付半島ネイチャーセンター」から
「トドワラ」までは片道20分ほどかかるので、
昔は馬車が走っていたのですが、
いつの間にか馬車から
トラクターバスになっていました。
上の写真ではタイヤショベルですが、
これは予備の車両のようで、
メインの車両はトラクターで引いて走っていました。
ちなみに料金は
片道大人で500円、小人で300円で、
徒歩でトドワラまで歩いて行き、
見学をして帰ってくると1時間近くかかるのですが、
トラクターバスを使うと、
見学と往復の時間を入れても30分程度で済みます。
運転手
「トドワラ」まで来て、
予定を押しているようでしたら、
トラクターバスに乗って
時間を短縮するのも手だと思います。
また、野付半島から国後島までは
16キロメートルしか離れておらず、
イッテQの遠泳部だと
泳いで行けそうだと考えてしまうのは
自分だけでしょうか?
「トドワラ」と「尾岱沼港」の間には、
観光船も運行していて、
ツアーバスの行程では、
「野付半島ネイチャーセンター」で
お客さんはバスを降りて、
「トドワラ」まで歩いて散策をしている間に
バスは「尾岱沼港」まで回送して、
お客さんは「トドワラ」から「尾岱沼港」まで
アザラシや打瀬船を見ながら
観光船に乗るという行程も多いです。
まとめ
2日目の「ウトロ温泉」から
「トドワラ(野付半島ネイチャーセンター)」まで、
今回も本線から反れて、
あちこちと紹介して長くなってしまったので、
2日目も後編の
夏の道東を2泊3日で観光するモデルコース2日目(トドワラ~阿寒湖)
へと続きます。
バスガイド
野付半島は年々少しずつ削れてきて、
一番幅の狭い場所では50メートルしかない程で、
あと何十年かで半島が無くなってしまうのでは?
なんて話しも出ていますので、
興味のある方は早めに来られた方が良さそうです。
夏の道東2泊3日シリーズは
全部で5記事で構成されていて、
「女満別空港」
~
「知床(ウトロ)」
~
「阿寒湖」
~
「釧路空港」
の旅行日程になっています。
また、
北海道旅行の旅行日程を考えている方は、
北海道旅行の行程(スケジュール・日程)を作る時の注意点
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
網走・北見・紋別地方の
宿泊場所が気になる方は、
道東(オホーツク海側)を観光する時に泊まる宿を決めかねている方へ
を参考にしてください。
北海道旅行をレンタカーで行くか、
ツアーバスで行くか迷っている方は、
北海道旅行はツアーバスとレンタカー、どっちがオススメ?
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
バス乗務員