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ご乗車ありがとうございます。
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北海道で観光バスの運転手をしているやまやまです。
レンタカーや自家用車で、
北海道旅行の計画を立てて、
行程(日程・スケジュール)を考えながら作る時の注意点を、
観光バスの運転手目線で解説します。
北海道を1日に走れる距離
北海道の道路は、
冬に降る雪の除雪の事を考えて、
本州よりも広く造られています。
それに加えて北海道はざっくりと九州の2倍もの面積があるので、
道路も長い直線が多く走りやすいので、
ついつい無理な行程を組んでしまいがちです。
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自分は観光バスの仕事で、
数々の旅行会社の組んだ行程を走ってきましたが、
一般道だけを走る行程だと1日300㎞ほどで、
高速道路を入れても1日に走る距離は、
だいたい350㎞~450㎞ほどが多いです。
ここ数年は、
本州の高速道路で起きた観光バスの事故の影響で、
旅行会社も、そんなに無理な行程は組まなくなったので、
平均すると1日に走る距離は300キロ前後が多いです。
実際には、
札幌など大きな都市部を走る時は、
通過する時間帯が通勤ラッシュだったりすると、
まったく時間が読めない時もあります。
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ですが、だいたい北海道は札幌近郊などの都市部を除けば、
1時間に走れる距離は50㎞ほどで計算しておけば大丈夫だと思います。
また、北海道の東側の道東では、
流れが良いので、
1時間に60キロまで走れることもあります。
スケジュールを詰め込みすぎない
北海道旅行の行程を作っていると、
ついつい、あれも見たいこれも見たいと、
スケジュールを詰め込み過ぎてしまいがちです。
詰め込み過ぎるあまり、
気が付いたら移動時間だけで1日が終わってしまう、
そんな行程になっていることもあります。
いくら1時間に50キロ走れると言っても、
じゃあ1日に500キロ走れる!
なんて計算をして行程を組んでしまうと、
景勝時間も無く、
1日中ただの移動だけの行程になってしまいます。
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なので、
例えば1日に見たい景勝地が5カ所あったら、
1カ所の景勝時間を40分~1時間ぐらい取ったとして、
朝の9時に宿泊場所を出発して、
夕方5時に次の宿泊場所に到着するとしたら、
1日8時間なので、
移動時間が4時間の景勝時間も4時間ぐらいで行程を作るのをオススメします。
トイレ休憩の入れ方
北海道は景勝地から次の景勝地までの移動時間が、
1時間以上かかる所もざらにあります。
おまけに穴場的な景勝地だと、
トイレが無い所もけっこうあります。
なので、行程を作る時には、
見たい景勝地にトイレがあるのかの確認も必要で、
もし無いのでしたら、
トイレが無い景勝地の見学時間も入れて、
前後1時間以内にトイレ休憩を入れておいた方が安心です。
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トイレ休憩は、
子供連れの場合は特に注意が必要で、
トイレが無い景勝地の前後10分以内の距離にトイレ休憩を挟んでおけば、
景勝地で40分の見学時間を入れても、
次のトイレ休憩まで1時間前後になるので、
トイレに行けない時間が1時間前後になるよう行程が作れます。
↑写真は、トイレも無くホームだけの無人駅、
日本最東端の東根室駅です。
見たい景勝地の優先順位を決めておく
いざ行程を作って走ってみると、
事故で高速道路が通行止めになったり、
日曜日の静内の二十軒道路の桜並木や、
ラベンダー祭りの富良野など、
季節的な原因で渋滞だったりと、
意外と行程通りにいかないものです。
そんな時は、
どうしても作った行程通りに景勝地を周るのは不可能になってしうので、
その日1日の、「ここだけは見ておきたい!」
と言うメインの景勝地を決めて、
逆に「ここは時間があったら寄りたいな」
と言う景勝地なども最初から決めておくと、
とっさのハプニングにも対応しやすいでしょう。
例えば、
十勝帯広空港~十勝ヒルズ~真鍋庭園~六花亭西三条店~おびひろ動物園~紫竹ガーデン~十勝千年の森~柳月スイートピア・ガーデン~十勝川温泉
と行程を組んでみたとします。
仮にこの日のメインの、
「これだけは外せない!」と言うのを、
「十勝千年の森」でセグウェイに乗るのが目的で、
「おびひろ動物園は時間があれば行きたいかなぁ」と言う感じだとします。
その場合は、
とかち帯広空港~十勝ヒルズ(昼食)~真鍋庭園(ドラマなつぞらのロケセット)~
六花亭西三条店(賞味期限3時間のサクサクパイを食べる)~
おびひろ動物園(2時過ぎてたらパス)~紫竹ガーデン(紫竹おばあちゃんと写真)~
十勝千年の森(セグウェイに絶対乗る!)~柳月スイートピア・ガーデン(お土産)
~十勝川温泉(美人の湯でお肌すべすべ)
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と言う感じで、
景勝地に()を付けて行く目的も付け加えておけば、
どうしてこの景勝地を行程に入れたのかが一目瞭然です。
最終日の行程(スケジュール)の組み方
これは初日にも言えることなのですが、
当日の天候によっては、
飛行機やJRなどが時間より大幅に遅れたり、
場合によっては、
目的の空港に降りれずに違う空港に降りることもあります。
自分も実際に、
釧路空港からお客さんを乗せる予定だったのが、
悪天候で飛行機が降りることが出来ず、
帯広空港に降りてしまって、
その日のツアーの予定が大幅に変更になってしまったこともありました。
最悪それが初日なら、
まだその後の行程を入れ替えたりと修正は利くのですが、
これが最終日で、
高速道路などが通行止めになって、
帰りの空港に時間までにたどり着けなかった場合は最悪です。
飛行機は待ってくれませんので、
帰りのチケットの手配や、
乗るはずだった飛行機が最終便の場合は、
その日に泊まるホテルなどの手配もしなければならないです。
仕事を次の日に控えてる方ですと、
会社に連絡して休まなければならないしと、
手続きは面倒くさいは、
会社には申し訳ないはで大変です。
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なので、
最終日の行程は詰め込み過ぎずに、
余裕をもった行程を組み、
最後に立ち寄る景勝地は、
出来るだけ出発する空港の近くにした方が、
時間の調整もし易いし、
空港が近くなら、
空港までの移動時間も読みやすいです。
例えば新千歳空港の場合なら、
最後の景勝地がノーザンホースパーク等なら、
新千歳空港からも近くて、
最後に立ち寄った景勝地が思いのほか楽しくて、
時間を忘れて出発予定時間を過ぎてしまったとしても、
ノーザンホースパーク等の新千歳空港の近くなら、
20分ほどで新千歳空港に到着できるので安心です。
また、
帰りの空港が、
女満別空港や稚内空港などのローカル空港なら、
出発時間の30分前に空港に到着すれば何とかなりますが、
新千歳空港などの大きな空港ですと、
飛行機の出発時間の1時間以上前には到着していないと、
空港の中の移動時間が、
想像以上にかかってしまうので、
空港に着いているのに空港の中で慌てることになってしまいます。
まとめ
- 1日の移動距離は多くて300㎞ぐらいに抑える
- 1日の移動時間は4時間ほどで行程を組む
- なるべく1時間おきにトイレに行けるように行程を組む
- その日1日のメインの景勝地と()でその景勝地に行く目的を決める
- 最終日の行程は特に余裕を持たせて最後に立ち寄る景勝地は空港の近く
以上のことに気を付けて北海道旅行の行程(スケジュール)を立てて頂ければ、
失敗はそれほど無いと思います。
それでもいざ北海道に旅行に来てみたら、
北海道は屋外の自然が景勝地なのに天気が悪かったり、
ついついスピードを出し過ぎてしまってパトカーに切符を切られたりと、
いろいろハプニングはあると思いますが、
そのハプニングが強烈であればあるほど思い出に残るものです。
天気が悪くて見れなかった所は、
また次回のお楽しみと思って、
また北海道に来て頂ければ幸いです。
また、
主に道東ですが、
いくつかモデルコースを提案していますので、
カテゴリー欄から道東観光のモデルコースを見て参考にしてみて下さい。
網走・北見・紋別地方の宿泊場所が気になる方は、
道東(オホーツク海側)を観光する時に泊まる宿を決めかねている方へ
を参考にしてください。
ツアーバスとレンタカーの、
どちらで北海道旅行をするか迷っている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
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本日もご乗車ありがとうございました。