ご乗車ありがとうございます。
北海道で観光バスの運転手をしているやまやまです。
サケの水族館と言えば千歳市内の
インディアン水車のある
「サケのふるさと千歳水族館」が有名です。
ですが、
北海道の東側の標津町にも
「標津サーモン科学館」という
サケの水族館があります。
やはりサケの水族館と言えば、
秋に生まれ故郷の川へ帰ってくる
サケやマスを連想するかもしれません。
「標津サーモン科学館」では、
国内最大の淡水魚イトウや
世界三大珍味の一つキャビアの親、
チョウザメがうりになっています。
そして道東(北海道の東側)は
景勝地から景勝地、
町から町までが1時間を超えることもザラで、
途中のトイレ休憩にも困ります。
標津周辺も例外ではなく、
「標津サーモン科学館」の
周辺からのアクセス時間も、
- 「トドワラ」の「野付半島ネイチャーセンター」からだと30分程
- 「道の駅おだいとう」からだと30分程
- 「道の駅しゃり」からだと1時間程
- 「道の駅摩周温泉」からだと1時間10分程
と、1時間を超える所もあります。
標津まで1時間を超えると言うことは、
必然的に標津に寄らずに、
その先の景勝地や町まで行こうとすると、
1時間半から2時間はかかってしまいます。
例えば釧路から羅臼やウトロなどの
知床への移動時や、
根室から摩周湖のある
弟子屈などへの移動の際は、
途中のトイレ休憩も兼ねて立ち寄るには、
「標津サーモン科学館」は
便利でありがたい施設です。
「標津サーモン科学館」の見どころ
「標津サーモン科学館」に着いて入口に向かうと、
建物の右手には池があり、コイが泳いでいて、
何故か白鳥も居ます。
サーモン科学館のメインの大水槽
入口から中に入り、受付を済ませて奥に進むと、
最初にメインの大水槽があります。
海の魚に混じって幻の魚、イトウも泳いでいます。
(イトウは川の河口付近でも生息していて、
川と海を行き来もするので海水でも生きられます)
フサギンポ?
聞いたことの無い魚で、小さな水槽に別にされていました。
案内板には、
フサギンポは、
国内では、山陰、岩手県から北海道、
国外では、遼東半島から
ロシアの沿海州に分布しており、
水深10m前後の岩礁域や内湾に生息します。
頭に皮弁(ひべん)というふさ状に分枝した
皮膚状突起物が多数生えており、
その愛嬌のある顔で水族館では人気があります。
全長は50cmに達します。
フサギンポは通常、食用とされていません。
また、同じタウエガジ科のナガヅカや
タウエガジの卵巣は有毒ですので、
食べないほうがよいでしょう。
と書いてありました。
サーモン科学館の9月~10月以外の魚道水槽
魚道水槽は9月から10月の間は、
「標津サーモン科学館」の裏手を流れている
標津川と水路で繋いで、
標津川を遡上してくるサケやマスを
観ることができる水槽になっています。
9月から10月以外は1.5mを超える
ダウリアチョウザメを展示している水槽になっています。
昔はメインの水槽に
大きなチョウザメが居た記憶があったので、
飼育員の方に聞いてみると、
「大きなチョウザメは他の魚と一緒にすると、
次の日にはカラフトマスや
他の魚が居なくなっていたりして食べちゃうので、
他の魚とは別の水槽に移した」そうです。
イトウやチョウザメにエサをあげる体験が出来る「川の広場」
館内の中水槽と川の広場の水槽との間には、
イトウやニジマスのエサが入ったガチャガチャがあり、
100円を入れてガチャガチャを回すと
エサの入ったカプセルが出てきます。
サーモン科学館のメインは、
やっぱりサケ科の魚とチョウザメのようで、
特にイトウとチョウザメの数が多いです。
イトウの水槽は上が開いているので、
水槽には手をいれないで下さいと書いてあります。
自分も昔、猿払川でイトウを釣った時に、
イトウの口から針を外そうと
イトウの口に指を入れた時に、
イトウが暴れてイトウの歯で
指をパックリ切ってしまった事があったので、
当然の注意書きですね。
さすが魚偏に鬼と書いてイトウと読む魚です。
イトウの他にもアメマスやニジマスなども居ます。
チョウザメ指パク体験コーナー
そしてチョウザメの指パク体験コーナーでは、
歯の無いチョウザメに指をパクパクしてもらう体験もできます。
歯が無いから安心と言われても、ちょっと怖い。
チョウザメ指パク体験コーナーの近くにも
エサのガチャガチャがあります。
他にも色んな種類のチョウザメが居ました。
そしてチョウザメの水槽から、ちょっと目線を上げると、
何げに熊やキツネの剥製も。
イトウの水槽を上から見ると、こんな感じで、
近くの階段やパイプの大きさと比べると、
イトウの大きさが分かると思います。
1943年にロシアのハタンガ川の
支流コツイ川で捕獲された、
記録に残る世界最大のイトウは
体長210cm、体重105kgだそうです。
他にもクラゲコーナーやら
展望台など色々ありましたが、
お客さんの見学が終わる前に
バスに戻らなくてはならないので、
早々に切り上げてバスへ。
「標津サーモン科学館」の外はサーモンパークという公園
と、その前に外のトイレに行こうと思い
トイレに向かうと、
トイレの壁にヒグマ注意の張り紙。
標津町を流れる標津川の付近で
ヒグマが目撃されており、
早朝や深夜などの薄暗い時間帯は避けて、
鈴などの音を出してヒグマ対策を行いましょう。
お客さんが見学中に
外の公園の奥の方を散策していたら、
本当に熊が出た!
と思ったら、熊のオブジェでした。
何もこんな林の中に熊のオブジェを置かなくても・・・
今度はエゾシカのオブジェも。
そして「サーモン科学館」の外の敷地には、
大型の遊具などもある公園になっているので、
子供連れの方は、
北海道の長い移動距離を
車の中で大人しくしているお子さんに、
思いっきり羽を伸ばして遊んでもらえますよ。
また、「標津サーモン科学館」と
公園との間の公衆トイレの隣には、
「サーモン停」という海産物の販売と
食堂のテナントが入っていたのですが、
2019年の春に撤退してしまったらしく、
今は閉店していました。
電話番号
0153-82-1141
開館期間
2月1日~11月30日
(12月・1月は休館)
{2・3・4・11月は水曜日休館、
5月~10月は無休}
開館時間
9:30~17:00
(入館受付は16:30まで)
入館料
個人 / 団体(20人以上)/ 年間券
- 一般 650円 / 500円 / 2.090円
シルバー(70歳以上)500円 / 400円 / 1.500円高校生 400円 / 320円 / 1.000円- 小・中学生 200円 / 170円 / 520円
2020年7月1日から入館料が改定されました。
駐車場の片隅には「標津町みどころ30選」の看板もあり、
レンタカーなどの方は参考にしてみて下さい。
「標津町みどころ30選」の近くには、
地図の案内板もあり、親切です。
標津川のサケ・マスの遡上を観られる「観覧橋」
8月中旬~11月中旬ごろになると
「標津サーモン科学館」の裏手
の標津川にかかる「観覧橋」が
10時~16時の間で開放になり、
サケやマスの遡上を
「観覧橋」の上から観ることができます。
「観覧橋」へは「標津サーモン科学館」の
展望台側の脇から標津川の方に
歩いて行くと「観覧橋」があります。
標津サーモン科学館へのアクセス
「標津サーモン科学館」へは4通りの行き方があり、
- トドワラ・尾岱沼・根室方面
- 斜里・根北峠・羅臼方面
- 弟子屈・養老牛・開陽台方面
- 釧路・中標津方面
と、
来る場所によって行き方が違いますので、
それぞれ紹介していきます。
トドワラ(野付半島ネイチャーセンター)、「道の駅おだいとう」方面からのアクセス
トドワラ(野付半島ネイチャーセンター)から
「標津サーモン科学館」までだと
30分程で到着になります。
このルートは、
根室方面から「知床」や
「摩周湖」方面へ抜ける時に使います。
トドワラ(野付半島ネイチャーセンター)から
国道244号線まで来た道を折り返して、
国道244号線へ右折して標津市内へと進めて行きます。
すると、
「←標津サーモンパーク」の大きな標識があり、
右手に電柱に隠れて見づらいサーモンパークの案内板、
(サーモン科学館の前は広い公園になっているので、
サーモンパークとも呼ぶようです)
左手の電柱にもサーモンパークの看板(北1西1)、
右手に標津羊羹と書いてある
長谷川菓子舗のある信号機の交差点を左折して進むと、
右手に高い建物の上に
ピンクの球体が3つ乗った
塔のような建物が見えてきますので、
それが「標津サーモン科学館」です。
左手に消防署のある交差点を右折すると
右手に駐車場が見えます。
この駐車場は一方通行になっているので、
消防署のある交差点を右折したら、
とりあえず建物に向かって行き、
道なりに右折・右折で駐車場に入り車を停めます。
斜里・根北峠・羅臼方面からのアクセス
このルートは、
「斜里」や「知床」方面から
「根室」や「釧路」方面へ抜ける時に使います。
羅臼側から来ると国道335号線、
斜里から根北峠を越えて来ると国道244号線、
それぞれの国道が
Y字の交差点で合流して国道244号線になり、
標津の町へと進めていきます。
すると、
左手には水産加工場が立ち並び、
右手には標津湿原が広がっています。
右手に「標津町ポー川史跡」の看板と、
「標津町歴史民俗資料館」があり、
そのまま進むと「標津サーモンパーク→」の標識があり、
右折するトの字の交差点にも
「標津サーモンパーク」の看板が右手にあり右折します。
しばらく林の中を道なりに進むと、
T字の交差点に突き当たるので、
左折すると直ぐに
「サーモン橋」という大きな橋を渡ります。
そのまま進むと道はゆるく左カーブになり、
右手には消防署が見えてきますので、
消防署を過ぎた交差点を
左折したら「標津サーモン科学館」です。
弟子屈・養老牛・開陽台方面からのアクセス
このルートは、
「阿寒湖」や「摩周湖」方面から
「知床」や「根室」方面へ抜ける時に使います。
まず、弟子屈からだと国道243号線から来ると思います。
途中
- 「多和平」からの道道1040号線との交差点
- 「裏摩周展望台」や「神の子池」へと通じる清里峠への交差点
- 「養老牛温泉」への交差点
- 「開陽台」への入口前の「ミルクロード」
- 「川北」という集落
- 「標津川」にかかる「サーモン橋」
を経由します。
「開陽台」への入口前の
アップダウンのある直線道路は、
よく観光マップにも載っていて、
酪農家を周って牛乳を集荷する
タンクローリーが走る道なので、
「ミルクロード」と呼ばれています。
釧路・中標津方面からのアクセス
このルートは、
「釧路」方面から
「知床」方面へ抜ける時に使います。
「釧路」からの場合は、
たいてい中標津の町を通り
国道272号線からのルートになるので、
釧路~中標津の間は省略します。
中標津から国道272号線を進めて行くと、
「川北」への分岐がありますが、
そのまま直進して進むと、
「←標津サーモンパーク」の標識があるので左折します。
すると舗装道路に
溝のような物が彫り込まれていて、
道路を通過すると独特な音がする
「メロディーロード」と言う道路があります。
国道272号線と「標津サーモンパーク」の間にも
「メロディーロード」があり、
そこを通過するとタイヤの音が
知床旅情に聞こえます。
「メロディーロード」にビックリしていると、
左手に消防署がある交差点に差し掛かります。
そのまま直進すると「標津サーモン科学館」です。
まとめ
北海道の東側の道東は、
コンビニも何も無い所を
ひたすら走ることも多く、
移動時間が長くなれば
心配なのがお手洗いです。
観光バスですと
40人程のお客さんを乗せているので、
中には体調を崩す方もいらっしゃいます。
そんな時には本当に
「標津サーモン科学館」のトイレは助かります。
そして北海道では千歳にある
「サケのふるさと千歳水族館」や、
マニアックな所では
千歳から支笏湖へ向かう途中にある、
「千歳さけますの森さけます情報館」など、
小さな所を入れれば、
サケの水族館は沢山あります。
幻の魚と言われる「イトウ」も
温根湯温泉にある「北の大地の水族館(山の水族館)」や、
イトウだけなら「南富良野の道の駅」や
「釧路市湿原展望台」にも居たりします。
ですが、
何と言っても「標津サーモン科学館」では
チョウザメを間近に見られて、
それどころか指までパクパクされるなんて、
他では出来ない体験だと思います。
(自分は止めましたが)
しかも道東を観光する時には、
標津町はたいてい通る町で、
移動時間的にも、
お手洗い休憩にちょうど良い場所です。
是非、
旅行の行程に入れてみてはいかがでしょうか?
ちなみに「標津サーモン科学館」は、
旅行の日にちが決まっているのでしたら、
先にじゃらんで予約をしておくと、
大人 650円→500円
小人 200円→170円
になるので
夫婦と子供1人なら
1,500円が1,170円になります。
北海道旅行を「中標津空港」から始める方は、
で紹介していますので、
参考にしてください。
また、
北海道旅行の旅行日程を考えている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
網走・北見・紋別地方の
宿泊場所が気になる方は、
道東(オホーツク海側)を観光する時に泊まる宿を決めかねている方へ
を参考にしてください。
北海道旅行をレンタカーで行くか、
ツアーバスで行くか迷っている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
北海道旅行の計画をたてる時の参考にして頂けたら幸いです。
本日もご乗車ありがとうございました。