ご乗車ありがとうございます。
北海道で観光バスの運転手をしているやまやまです。
網走で夏冬問わずに見学できる観光施設で、
人気がある施設の一つに「網走監獄博物館」があります。
今回は「網走監獄博物館」でお客さんが、
施設内を案内してくれる
ガイド付きの見学をするので、
ちゃっかりお客さんに付いていくことにしました。
「網走監獄博物館」に行くけど、
どう回れば良いのか分からない、
と言う方に向けて参考になれば幸いです。
また北海道が舞台となった
テレビアニメ「ゴールデンカムイ」で、
「のっぺら坊」を探しに
小樽から始まり網走までたどり着き、
内容的にもクライマックス的な
シーンが多い網走監獄なので、
その辺りもネタバレしないように
ご紹介しようと思います。
ちなみに「博物館網走監獄」へのアクセスについては、
網走監獄(博物館)へ飛行機・路線バス・レンタカー等のアクセス方法で、
紹介していますので参考にしてみて下さい。
「博物館網走監獄」の基本情報
開館時間
4月1日~7月31日 | 9:00~17:00 |
---|---|
8月1日~8月16日 | 9:00~18:00 |
8月17日~3月31日 | 9:00~17:00 |
入場料(税込み)
大人 | 1,100円 |
---|---|
大学・高校生 | 700円 |
小中学生 | 550円 |
団体割引 | 20名以上 2割引 |
福祉料金 | 550円 |
網走市民割引 | 2割引 |
インターネット割引券 | 10%割引 |
休館日
年中無休ですが入館は閉館時間の1時間前までです。
駐車場
無料
監獄食堂
営業時間
11:00~15:30/LO14:30
庁舎内喫茶コーナー
営業時間
9:00~18:00
ミュージアムショップ
営業時間
9:00~17:40
「博物館網走監獄」の駐車場
まず最初に網走湖に面した
国道39号線から天都山に向けて
JR石北本線の踏切を渡り、
登り坂を登って行くと、
左ヘアピンカーブの途中に
「博物館網走監獄」の入り口があります。
入口のアーチをくぐると右側に広い駐車場が広がりますが、
大抵の観光バスは駐車場の奥へ進みます。
登り坂を登って上の駐車場の
売店の近くに大型バスの駐車場があり、
バスはそこに停めます。
実は下の駐車場にも大型バスの駐車場はあるのですが、
下の駐車場からだと長い登り坂の階段を登らなくては、
受付のある正門までたどり着けません。
大抵の場合はツアーバスのお客さんは
年配の方も多く乗っていることがあるので、
なるべく平地で歩くのが楽な
上の駐車場にバスを停めます。
上の駐車場には
乗用車の駐車場もちゃんとあるので、
長い登り坂の階段を登らなくてすむ
上の駐車場はオススメです。
入り口の受付でチケットを購入していざ見学。
ちなみにバスツアーの場合は、
バスが駐車場に着くと
添乗員さんが受付まで走って手続きをしている間に、
お客さんはバスを降りて
バスガイドさんの誘導で
「博物館網走監獄」の入り口まで行き、
添乗員さんからチケットを受け取って入場になります。
「博物館網走監獄」館内ガイドツアー
ツアーバスの場合は
40名前後のお客さんが乗っているので、
大抵は2班に分かれて
館内ガイドさんが案内してくれます。
今回は2班目だったので1班の逆回りで、
お客さんの邪魔にならないように、
最後尾に付いて行きました。
ただ、
館内のガイドさんの声は聞こえなかったので、
要所要所に建てられた案内板の内容を
引用して説明しています。
庁舎
まず最初に入ったのは庁舎で、
説明のパネルがいくつも展示されていました。
売店(ミュージアムショップ)
テレビアニメ
「ゴールデンカムイ」の第二期の10話では、
アイヌの少女「アシリパ」が
父親かもしれない「のっぺら坊」と会えるかも?、
と言うクライマックス的なシーンが
この網走刑務所が舞台になっていて、
「博物館網走監獄」の売店でも
「ゴールデンカムイ」のグッズが売っています。
ちなみに↑のキーホルダーは
2020年の網走の流氷まつり会場で買った物です。
やっぱり、
せっかく「博物館網走監獄」を訪れるのでしたら、
ゴールデンカムイを見てからの方が
2倍「網走監獄」を楽しめると思います。
ゴールデンカムイのロケ地を観ていると言うより、
物語の舞台に入っている感覚に近いです。
2020年の10月から第3期が始まりますが、
第一期・第二期をまだ見ていない方は、
U-NEXTや【FODプレミアム】で見られますので、
予習がてら見てみてはいかがでしょう。
なかなか独特な世界観で、
シリアスな内容やシーンばかりじゃなく、
登場人物もかなり特徴的かつユーモラスで、
おちゃらけたシーンも多く、
見ていて飽きない内容になっています。
本ページの情報は2020年10月時点のものです。
最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
ご確認ください。
釧路集治監網走囚徒外役所正門(くしろしゅうちかんあばしりしゅうとがいえきしょせいもん)
刑務所の門塀は、受刑者の逃亡を防ぎ、社会治安を守ることが目的ですが、
社会の目から受刑者を遠ざける人権尊重の意義もそなえていました。
塀の造りは、明治5年監獄則で石造りか煉瓦造りにすることが定められましたが、
監獄設置の永久性や仮設性、資材の調達の関係等、地域の事情により造られていました。
網走の場合、創設当時の塀は木造で造られていました。
教誨堂(きょうかいどう)
明治23年に釧路監獄署網走外役所として設置さらて以来、
農業監獄として整えられた明治30年代の網走監獄建物群は
北海道集治監樺戸本監や北海道集治監釧路分監の
建築群をしのぐ優れたものであったといわれています。
しかし、これらの建物は明治42年の火災によってことごとく消失してしまいました。
この旧網走監獄 教誨堂は明治45年の復旧時に建てられたものですが、
受刑者たちは、「ここは神仏の宿る家だから」と、
どの建物よりも精魂こめて造ったといわれています。
ここでは、宗教心を持つことの大切なことが説かれ獄則を守り、
希望をもって再生への道を歩むことが教え導かれました。
戦後は、教誨堂で軽スポーツや、舞台がつくられて演芸会や映画会が催され、
受刑者達の唯一の憩いの場になりました。
外観の古くささとは裏腹に中は明るくモダンな造りになっています。
ちなみにテレビアニメ「ゴールデンカムイ」では、
この教誨堂に地下室がある設定で、
犬童四郎助と土方歳三が対決した舞台となりました。
独居房・懲罰房
これは樺戸(現在の月形町)集治監の懲罰房です。
この房の立ち並ぶ周囲は木塀でおおい、
その中を闇堂といい、
房は外から光が入らないようにつくられ「闇室」とよばれました。
獄内規則を犯した受刑者が7昼夜重湯のみがあたえられて入居させられました。
煉瓦造り独居房
明治時代、監獄内の規則を守らない者には食事の量を減らし、
一定の期間生活させる罰がありました。
窓のない真っ暗な、
この独居房での生活は受刑者にとって大変つらい生活でした。
この煉瓦造り独居房は、明治末期に造られ、
平成3年3月に博物館網走監獄に移設しました。
浴場
大勢の者が寝食を共にする刑務所では、
皮膚病などが流行しやすく、
そうした衛生面からも、浴場は欠かせない施設のひとつで且つ1日の作業終了後、
受刑者にとって入浴は楽しいひと時でした。
網走刑務所では「差湯方式」の浴場が明治42年の大火で焼失後、
コンクリートの浴槽に蒸気で湯をわかす当時としては、
まことに近代的な浴場でした。
監獄の入浴
多くの囚徒が寝食をともにする刑務所では食中毒や伝染病の発生に気をつかい
衛生状態の維持に注意がはらわれました。
したがって入浴は衛生管理上欠かせないもので、
明治5年監獄則においても「毎日囚人を罷役後(作業終了後)入浴せしむ」
と定められていました。
しかし実際は1か月5回前後でした。
一方、囚徒にとっては厳しい看視のもとで、
わずか15分程度の入浴でありましたが食事
就寝とともに所内では数少ない楽しみの一つでありました。
浴場の施設
この浴場は、明治45年から昭和54年まで網走刑務所で使用されていたものを再現したものです。
「湯気抜き」を設けた木造平家総瓦葺きの建物は明治大正期の「銭湯」の様式を偲ばせています。
浴槽は、それまでの木製にかえて当時としては近代的なコンクリートで造られました。
給湯は再建時に炊飯、通電用に設置されたボイラーによって、
それまでの湯をわかしてくみ入れる差湯方法から
鉄管を浴槽にとりつけ蒸気を通してわかす方法が取られました。
入浴方法
15人単位で脱衣から着衣まで焼く15分、
一槽入浴(3分)洗体(3分)二槽入浴(3分)洗顔(3分)が
号令によって行われたが、
現在は電令(ベル)で合図されます。
1日(朝から夕方まで)に入浴できる人数は約200人で
1000人の囚徒が全員入浴するのに5日間かかりました。
しかし、出所する囚徒には、その前日に1人だけでゆっくり入浴することが許されていました。
看視の方法
起床から還房までの囚徒の行動を付き添っている「担当看守」に引率されて浴場に入ります。
浴場には浴場係の看守がおります。
脱衣所に1名、浴場に1名が所定の位置から脱衣、着衣までの合図をおくり、
短時間で入浴を済ませることが出来るように看視しています。
私語を話したり、浴槽の中で品物の受け渡しがないように看視を続けます。
入浴用品
タオル
官給品のタオルは白色と決められていますが、
成績優良者は所内で指定されたものを実費で購入できます。
石けん
かつては、密かに石けんを持ち出す者もいたので、
石けんに穴をあけて天井から紐でつるしたこともあったといいます。
現在は官給品の石けんが木箱に備え付けられています。
網走刑務所赤煉瓦外塀の煉瓦
この煉瓦は、現刑務所の外塀に使われていた煉瓦の一部で最近、
工事用出入口を造るために取り壊されたものです。
塀の構造は、地下六尺(1.8m)を掘り下げて丸太を打ち込み、
布コンクリートの上に軟石の基礎石を敷き、
その上に煉瓦を3丁3段積みから最上部は1丁半積んで、
更にその上に1尺巾(30㎝)の笠石を置いたつくりになっています。
旧網走監獄、舎房及び中央見張所(しゃぼうおよびちゅうおうみはりしょ)
やはり「博物館網走監獄」のメインはここだと思います。
「ゴールデンカムイ」では、ここで銃撃戦になったりと
見学していてシーンがダブります。
この舎房は明治42年の火災で焼失後、
それまでの並列型の舎房に代わって、
同45年に再建された放射状の旧網走監獄 舎房です。
中央見張りを中心に雑居房・独居房・鎖格子・矢筈格子といった
独特の建築技法を採用し、
昭和59年9月までに使用されていました。
明治時代の獄舎の名残を完全にとどめる舎房としては国内最大規模で、
ことに木造では現存する我国最北端の監獄として学術的に貴重なものとされています。
テレビアニメ「ゴールデンカムイ」では、
「五翼放射状平屋舎房」
(ごよくほうしゃじょうひらやしゃぼう)と言って、
700人以上の囚人を集監でき、
放射状に広がる五つの舎房の中央には、
全体を見渡す為の中央見張り所がある。
と説明しています。
「ゴールデンカムイ」では、
4舎66房に「のっぺら坊」が居るとの情報を掴み、
「アシリパ」「杉元」「白石」はそこを目指します。
途中、鶴見中尉が銃撃戦を行う舞台となりました。
独居房
部屋の広さ約3畳(4.95㎡)で収容定員1名です。
規則違反をした者や他の受刑者と一緒に生活できない者を独居房に入れます。
独居房は他の者との接触を絶つのが目的ですので、
格子も矢筈格子で部屋の中から廊下が見えないようになっていますが、
わずかの隙間からは暖房の温もりが伝わるようになっており、
扉も鉄になっています。
一瞬、誰か居るのかとドキッとします。
天井には昭和の脱獄王
「白鳥由栄(しらとりよしえ)」がまさに脱獄の最中。
「ゴールデンカムイ」に登場する
「白石由竹(しらいしよしたけ)」は
白鳥(昭和の脱獄王)と同じく
肩の関節を外すなど共通点もあり、
白石(ゴールデンカムイ)の
モデルになったのではないでしょうか。
高見張り所
高台には高見張り所が木々の間から見えます。
「ゴールデンカムイ」では絶好の狙撃ポイントで、
尾形百之助が狙撃をした場所です。
二見ケ岡農場の農作業
網走刑務所二見ケ岡農場は、
明治29年に設置され、
刑務所農場としては日本一広い面積、
16.181.266㎡の土地を有効に活用しながら、
受刑者に働く喜びを体験させ、
健全な心身を作ることを目標とし、
独自の農園訓練規定を設け、
寒冷地農業に取り組んでいます。
この風景は、春の開堅、種まき、夏の草取り、
秋の収穫を再現したもので、
農機具や馬橇、金輪荷馬車は、当時の農作業で、
使用されていたものです。
監獄歴史館
枕は丸太で、
朝は丸太を木の棒で叩いて起こされたようです。
編み笠をかぶって蝋人形にまじって写真を撮ることができます。
若かりし頃の高倉健さんが出ている映画
「網走番外地」のポスターも展示されていました。
休憩所
施設内は広いので、
所々には休憩所もあります。
警鐘(けいしょう)
この鐘は、網走監獄で火災、脱獄など、
緊急時に看守の呼集に使用したものです。
網走刑務所本所は、約250万坪の広さと、
看守約200名を非常呼集するため、
所内に響き渡るよう、
力の限り鐘をならしたそうです。
刑務所水門
哨舎(しょうしゃ)
これは外部からの侵入や受刑者達の行動を監視する見張所のことです。
明治13年に内務省が制定した図式に基づいて、
全国各地の刑務所では出入口に様々な色や型の哨舎を設けています。
この哨舎は平成6年まで実際に網走刑務所で使用されていたものを
移築したものです。
監獄食堂
下の駐車場から階段を登って鏡橋を渡って、
受付へと向かう途中左手奥に監獄食堂があります。
午前11時に開店して午後3時には閉まってしまうので、
実質、昼食での利用になります。
網走のご当地グルメの
「オホーツク網走ザンギ丼」も監獄食堂で食べられます。
網走ザンギ丼は鳥のから揚げではなく、
カラフトマスのから揚げになります。
監獄食
監獄食Bを頼むと、
ホッケの開きに蕗の煮物と
みそ汁とご飯と付け合わせでした。
ちなみにご飯は
麦と白米の割合がムショだから
6:4なのだとの説もあるそうです。
鏡橋
唯一の喫煙所は鏡橋のたもとに在りますので、
愛煙家の方はこちらで喫煙できます。
まとめ
施設内はかなり広くて、
とにかく歩きます。
なので、踵の高い靴より歩きやすいスニーカーなどの靴を強くオススメします。
今回は50分ほどの無料のガイドツアーなので、
途中寄らない所もありましたが、
今回紹介した施設以外にもまだまだありますので、
全てを見学して売店も見ようとすると、
2時間はかかると思います。
そして意外にお客さんが食いついていたのが、
施設内の屋外に植えてある花などの植物で、
キレイに手入れもされていて、
しょっちゅう立ち止まって、
女性のお客さん同士が植えてある植物を見ながら
植物談義をしていました。
自分はやはり北海道が舞台となった、
テレビアニメの「ゴールデンカムイ」のシーンが所々で
景色がダブり思い出されました。
ちなみに館内のガイドツアーは、
所要時間が約50分の無料のガイドツアーと、
所要時間が約90分で、1グループ1.020円と
有料のガイドツアーの2種類がありますので、
ご自身の目的に合わせて選んでみてはいかがでしょう。
ちなみに定員は4名と少なく、
対象は高齢の方や障害のある方なのですが、
1名510円と有料ですがカートに乗っての
ガイドツアーもありますので、
年配の方で歩くのに自身が無い方でも案内してくれる
ガイドツアーもありますので、
長時間歩くのは無理だからと諦めずに、
カートに乗ってのガイドツアーを検討してみてはいかがでしょう。
なた、「博物館網走監獄」へのアクセスについては、
網走監獄(博物館)へ飛行機・路線バス・レンタカー等のアクセス方法で、
紹介していますので参考にしてみて下さい。
網走周辺の景勝地については、
を参考にしてください。
また、北海道旅行の旅行日程を考えている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
網走・北見・紋別地方の宿泊場所が気になる方は、
道東(オホーツク海側)を観光する時に泊まる宿を決めかねている方へ
を参考にしてください。
北海道旅行をレンタカーで行くか、
ツアーバスで行くか迷っている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
北海道旅行の計画をたてる時の参考にして頂けたら幸いです。
本日もご乗車ありがとうございました。