ご乗車ありがとうございます。
北海道で観光バスの運転手をしているやまやまです。
(↑写真は富良野近郊の東大演習林)
北海道の春の観光シーズンは4月下旬頃、
道南の函館方面に桜前線が上陸すると共に始まります。
桜前線は道南の函館方面に上陸してから、
道東の最東端の根室に到達するまでに、
だいたい半月程かかります。
なかでも、この時期限定でツアーの行程に組み込まれてくる場所が、
日高地方の静内にある二十間道路の桜並木です。
静内二十間道路の桜並木
北海道開拓使長官・黒田清隆が、
明治5年(1872年)に静内町を訪れた際、
野生馬が群れをなしているのを見て、
積雪が少なく野草の多い日高地方が産馬改良には最適と判断し、
静内・新冠・沙流郡にまたがる約7万haに及ぶ大規模な牧場を区画し、
野生馬2.262頭を狩り集めて始めた
宮内町所管の新冠御料牧場、
現在の独立行政法人家畜改良センター新冠牧場になります。
明治36年(1903年)に宮内町所管の新冠御料牧場、
現在の独立行政法人家畜改良センター新冠牧場を視察する皇族方の
行啓道路として造成されました。
幅二十間=36mの延長約8キロ(直線で7キロ)のこの道は、
二十間道路と呼ばれるようになりました。
そして、この地に桜が植栽されたのは大正5年(1916年)のことで、
当時の同牧場職員が近隣の山々から、
エゾヤマザクラ等を道路の両端に移植するのに3年もかかりました。
5月には道路の両側にエゾヤマザクラなど1万3千本が咲き誇り、
毎年約20万人の観光のお客様が訪れます。
静内二十間道路の桜の種類
エゾヤマザクラが全体の70%で、
カスミザクラは全体の27%(800本)
残りはミヤマザクラ等になります。
静内二十間道路の栄誉
二十間道路の桜並木は、
日本一の桜並木と称され数々の栄誉にも輝きました。
- 日本の道百選(昭和61年 建設省)
- さくらの名所百選(平成2年(財)日本さくらの会)
- 新・日本街路100景(平成6年 読売新聞社)
- 北海道遺産認定(平成16年 北海道)
に選ばれています。
エゾヤマザクラ
北海道に一番多く咲く桜で、
開花と葉が一緒なので、
別名・葉桜と呼ばれています。
静内二十間道路での注意
- ペット連れ、家畜に近づいたり触らない。
- 草地内や立入禁止地域に入らない。
- 20時以降の宴会も禁止。
- 木の枝を折らない。
- 木の下まで車を乗り入れない。
- 火の後始末、ゴミは持ち帰る。
- 繁殖期のため、牧場見学及び関係者以外立入禁止。
一部の心無い方の行為で、
この二十間道路の桜並木が
見られなくならないように注意したいところです。
静内二十間道路のバスツアーでの見学方法
バスは路上駐車出来ないので、
桜並木の途中の決められた降車場所で停車して、
お客さんを降ろします。
その後、バスは奥の駐車場で待機になりますので、
カメラや財布など、忘れ物をしても取りに行けないので注意して下さい。
バスを降りる前に添乗員さんが出発時間を言いますので、
今度は降車場所の向かえ辺りの決められた乗車場所に、
出発時間の少し前にバスがお迎えに来ますので、
それに合わせて乗車場所に集合になります。
静内二十間道路での「さくらまつり」会場のお土産
- 様似銘菓 尻もち(JR日高線の終着点、つまりどん尻なので)
- さくら羊羹
- 限定のお酒
- 日高昆布ドレッシング
まとめ
見学は節度をもって、
取って良いのは写真と、
持ち帰って良いのは思い出とお土産だけにしましょう。
この時期は普段は静かな静内も道路が渋滞しますので、
レンタカーやお車でお越しの方は、
時間には余裕をもって予定を組むのをオススメします。
また、北海道旅行の旅行日程を考えている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
北海道旅行をレンタカーで行くか、
ツアーバスで行くか迷っている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
北海道旅行の計画をたてる時の参考にして頂けたら幸いです。
本日もご乗車ありがとうございました。