ご乗車ありがとうございます。
北海道で観光バスの運転手をしているやまやまです。
いざ北海道へ旅行に行こうと考えた時に、
ツアーバスとレンタカー、
どちらで周るのが良いか迷ったりしませんか?
観光バスの運転手から見た目線と、
レンタカーで旅行に行った時に
身に染みて感じた事を、
ツアーバスとレンタカー
それぞれのメリット・デメリットとして紹介しますので、
あなたが優先したい順位に従って選んでみて下さい。
最初に結論を言ってしまうと、
夏ならレンタカー、
冬ならツアーバスがおすすめです。
ツアーバスのデメリット
時間に縛られる
ツアーバスの場合の一番のネックは
これではないでしょうか?
基本的に団体行動なので、
朝の出発の時間が決まっているので、
朝寝坊が出来ません。
景勝地の見学時間も決められるので、
もう少し景色を見ていたいとか、
もう少しゆっくりお土産を選びたい等、
せっかく来たのに
時間を制約されてしまいます。
座席指定が出来ない
最近は前から3列目までは、
追加料金を払えば
座席の指定が出来る旅行会社もあります。
ですが、
基本的に座席の指定は添乗員さんが、
あれこれお客さんの様子を見ながら
不公平の無いように、
1日目がバスの前の方だった方は、
2日目はバスの中央付近で
3日目は後方などと決めてくれます。
景色を見るなら、
やはり一番前の席が一番見やすいです。
家族で和気あいあいとしたい場合や、
子供がまだ小さくて
泣いてしまわないか心配な時は
一番後ろの席だと、
他のお客さんにあまり
気を使わなくて済むでしょう。
都市間バスの一人がけのシートと違い、
ツアーバスの場合は
二人がけのシートが主です。
ツアーの人数が多くて混んでいる時は、
お客さんの人数が
3人や5人などの奇数の場合だと、
他のお客さんと相席になることもあります。
ツアーの行程の変更が出来ない
ツアーの行程の中に、
あまり興味の無いドライブインや景勝地があっても、
その景勝地を飛ばしたり、
順番を組み換えたりが出来ません。
(ドライブイン等は
トイレ休憩等で立ち寄るのですが、
ツアー料金を下げる為の
大人の事情も入っています。)
逆に添乗員さんと相談して、
旅行日程が円滑に進むように
行程を組み替えることはあります。
貴重品の管理
最近は観光地に停まっている観光バスに、
お客さんのふりをして乗ってきて、
客席を前から後ろまで物色して、
乗るバスを間違えたと言って
降りていくという手口が起きているそうです。
自分もドライブインの駐車場で、
お客さんが買い物中にバスの中で待機していたら、
「あれ?こんなお客さんいたかなぁ?」
という感じの人が乗ってきて、
その時のツアーバッチも付けていなかったので、
「お客さん、バス間違えてませんか?」と声をかけたら、
そそくさと降りていったということがありました。
なので、
貴重品は肌身離さずに身につけておいて下さい。
バス乗務員も昼食などで
長時間バスを離れる時は、
バスの乗降口を閉めて
カギをかけてからバスを離れますが、
基本的に貴重品の管理は
お客さん各自でお願いしています。
ゴミの処理
以前はバスの客席の前の
網ポケットにエチケット袋を
セットしていたのですが、
北海道もゴミの有料化に伴い、
バスの宿泊施設やホテルもバスから出た、
まとまったゴミを
受け取ってくれない所が
多くなってしまいました。
なので、バス車内で出たゴミは、
景勝地にあるゴミ箱や、
お客さんが宿泊するホテルの部屋のゴミ箱に
各自で捨てて頂くようにお願いしています。
ちなみに、
そのツアーによっては
移動中に車内で
お弁当を食べることもありますが、
食べ終わった容器は、
お弁当の業者が回収しにきたり、
添乗員さんが回収してくれる
ドライブインを手配していたりします。
車内温度の調節ができない
大型のバスの場合は全長11メートルあります。
そうなるとバスの前方の客席と、
後方の客席とでは、
太陽の日差しが当たっている所は暑かったり、
外気の影響を受ける窓側なのか
通路側なのかで体感温度も変わります。
それに車内の温度を一定に保っていても、
人によって暑く感じる人もいれば
寒く感じる人もいます。
なので上着を着たり脱いだりして
各自で体温調節をしなければなりません。
ツアーのオプションがある
これは全てのバスツアーに
言えることではないのですが、
一般的に価格を抑えた設定のツアーに
オプションがあることが多いです。
例えば昼食で泊まるドライブインでは、
昼食時間も限られているため、
40名前後のお客さんが
各自でバラバラに昼食を注文してしまうと
お店の対応も追いつかず、
時間がかかってしまいます。
なので予め前日などに
昼食のメニューをお客さんに決めてもらって、
お店に注文をしておけば、
お店も前もって準備が出来るので
昼食時間を短縮することができます。
その昼食がオプションの場合が多いです。
ただ昼食のオプションは強制ではないのですが、
頼んだ方がドライブインでの
お土産の買い物の時間を長く確保することが出来たりします。
中にはオプションを頼まずに、
前日にコンビニなどで昼食を買って用意しておいて、
お土産などの買い物の時間を優先するお客さんもいます。
ツアーバスのメリット
運転しないで済む
ツアーバスの魅力は何と言っても
運転をしなくて済む事ではないでしょうか。
運転しないので、
- 車窓からの景色をゆっくり見ていられる
- 写真を撮ったり
- 携帯電話も見られます
- 眠くなっても移動中は寝ていられます。
特に冬は、
ツルツルのブラックアイスバーンの
凍った路面だろうが、
急な悪天候で全く前が見えない吹雪の中でも、
神経を張り詰めて運転に集中しなくて済みますし、
やはりツアーバスが安心でしょう。
行程を考えないで済む
例えば、
「大雪山の秋の紅葉・・・」や、
「根室の花咲カニ・・・」など、
ツアーのタイトルに
行きたい目的地や見たい物や
食べ物などが行程に入っている
ツアーに申し込むだけなので、
あれこれ考えずに済みます。
行程に入っているからと、
とりあえず行ってみた所が意外に良かったなんて事もあります。
要所の案内を聞ける
大抵のツアーバスの場合は添乗員さんの他に、
バスガイドさんも乗っているので、
見えてくる景色に合わせて案内が聞けます。
特にバスガイドさんは
ガイドブックの内容の他にも、
独自に調べた内容もあり、
かなり詳しく貴重な話しが聞けることもあります。
それに加えて、
観光バスの場合はカーナビと違い、
目的地や景勝地への最短ルートではなく、
多少の遠回りをしても、
その土地の見どころを案内しながら周ります。
これはレンタカーでは絶対に無いでしょう。
料金が安い
レンタカーの場合だと
飛行機等の航空券だけで
ツアーバスの料金以上になってしまうぐらいで、
これはつくづく思います。
例えるなら、
YouTubeは無料で観られるけど、
代わりに広告が入っています。
バスツアーも料金が安い分、
旅行会社が提携している
お土産屋さんやドライブインに
立ち寄るという感じです。
他のお客さんと仲良くなれる
バスの車内や宿泊施設の
食事場所やお風呂などで、
他のお客さんと話してみると、
地元が一緒だったりと
何かと共通点があったりで意気投合したりと、
新しい出会いがあったりもします。
これは長年お客さんを見ていると、
2日目や3日目になると
仲良くなっているお客さんをよく見かけます。
全てを任せられる
大抵の場合は添乗員さんが同行してくれて、
飛行機のチケットの手配からホテルのお部屋の手配、
昼食はバスの進み具合をみながら電話連絡をして、
昼食場所でお席に着いたら
待たずに直ぐ食べられるように手配をしてくれたりと、
至れり尽くせりです。
帰りの飛行機が欠航になった場合でも、
他の便に振り替えてくれたりと、
何から何まで任せっきりで何も考えずにいられます。
10年以上、
観光バスの運転手としてやってきた、
運転手目線では、
無難で安心だと思います。
レンタカーのデメリット
運転しなければならない
カーナビが有るとは言え、
やはり知らない土地を運転するのは疲れるし、
正直、景色を見ている余裕も無いでしょう。
そもそも冬だと
雪道の運転に慣れていなければ
観光どころではないです。
吹雪で車が雪に埋まってしまって
立ち往生したり、
ホワイトアウトで前が見えなくて
路外に落ちたりしたら、
旅行どころではありません。
道を間違える
普段乗っている車に付いている
カーナビとメーカーが違ったりすると、
感覚が違うせいで、
曲がる交差点を過ぎてしまったり、
降りるはずの高速道路の
インターチェンジを過ぎてしまったりすると
気持ちも焦りますし、
時間も余計にかかってしまったりします。
そうなると前もって
予定を立てていた旅行日程通りに
進まなくなってしまったりします。
事故や違反が心配
知らない土地を走っていると、
地元と違い、
どこで取締をしているかの検討も付きませんし、
安全に走っていても、
対向車が突っ込んでくることもあります。
最近問題になっている
「あおり運転」の車に
遭遇することもあるかもしれません。
夏は特に速度の取り締まりで
捕まっているレンタカーをよく見かけます。
車上荒らしに会うことも
また、
散策がメインの穴場的な景勝地の駐車場では、
車上荒らしも心配です。
散策がメインということは、
一度散策に出てしまうと
暫く車には戻ってこないと言うことです。
しかも穴場的な景勝地だと、
当然人気もありません。
なので、
そんな場所は
車上荒らしに狙われやすくなってしまいます。
レンタカーでも車を離れる時は、
貴重品は肌身離さずに持ち歩いて下さい。
なるべくでしたら、
車の外から車内を見たときに
カバンなども見えないようにした方が良いです。
例えカバンに貴重品が入っていなくても、
車上荒らしには分からないので、
車の窓ガラスを割って中身を確かめようとします。
同乗者(妻や彼女)とケンカになる
やはり知らない土地を、
道を間違えながら神経を使って走っていると、
イライラもしてきます。
それなのに、
同乗者(嫁さんや彼女)は、
せっかくの旅行だからと、
いろいろ注文も増えたりもします。
運転もゴルフ等と一緒で
性格が出たりしますので、
普段抑えている感情が出てきて、
言わなくてもいいような事を
言ってしまったりして
ケンカになる方もいらっしゃいます。
新婚旅行でケンカになって別れてしまったり、
旅行先で置いてきた!
なんて話しもあるぐらいです。
手続き等が面倒
旅行会社のレンタカープランでも、
何日の何便の飛行機でどこのホテルに泊まるなど、
ある程度の手続きは済んでいるのですが、
遊覧船に乗りたいけどチケットは取れるかとか、
昼食を摂りたいけど、
良さそうな食事場所は在るかなど、
やはり細かな手続きや探す手間が面倒だったりします。
レンタカーのメリット
時間に縛られない
レンタカーの一番のメリットは、
やはり時間に縛られないことでしょう。
自分や子供の支度など
家族のペースでホテルもチェックアウト出来るし、
気に入った景勝地等では、
あまり時間を気にせずにゆっくりして居られます。
行程(スケジュール)の変更が出来る
一応ガイドブック等で下調べをして
行程を決めてはみたけど、
やっぱり面白くなさそうだとか、
雨が降ってきて濡れたくないとか、
天候が悪くて、
そもそも景色が見えない等でも、
簡単に予定を変えられます。
摩周湖などは、
本当に濃い霧の時には
駐車場から売店が見えなくなることもあります。
そんな時に駐車料金を払ってまで
停まりたくないですよね。
周りを気にしなくて済む
やはり小さい子供や赤ちゃんが一緒だと、
大きな声や鳴き声で
周りに迷惑をかけてしまう
心配が無いので気楽ですね。
これはよく添乗員さんとの会話で
聞こえてくる話しなのですが、
「今日5列目の年配のカップルは
苗字が違うから不倫旅行かな?」
とか訳ありの方は、
いろいろ詮索されずに済みます。
まとめ
札幌の雪まつりやオホーツク海の流氷など、
冬の北海道観光は、
色々な制約があったり、
最低限の周りへの配慮は要りますが、
あまり何も考えずに
見たい物を見れたり食べれたり聞けたりして、
任せていられるし、
冬道の運転はプロの運転で
安心なツアーバスでしょう。
逆にあれこれ自分で考えて
旅行の予定を立てるのも楽しみのうち!
と考える方はレンタカーの方が
向いているかもしれませんが、
意外と旅行でケンカになって
別れるカップルも多いようですし、
気が長くて運転が苦にならない方は
レンタカーがオススメです。
レンタカーでの北海道旅行を検討している方は、
主に道東ですが、
いくつかモデルコースを提案していますので、
カテゴリー欄から
道東観光のモデルコースを見て参考にしてみて下さい。
レンタカーで行きたい方でしたら、
到着する空港の近くのレンタカー会社を何社も調べて、
個別に連絡して価格の見積もりをして検討したりするのは、
とっても面倒くさいので、
スカイチケットレンタカー
目的の空港の近くのレンタカー会社も、
目的の車種も価格も全て表示されるので、
比較検討がしやすくて便利です。
また、同じレンタカーで行きたいと考えている方でも、
- レンタカー
- 宿泊ホテル
- 航空券
を全てバラバラに手配するのは、
とっても面倒なので、
レンタカーと宿泊と航空券が
セットで申し込める
また、北海道旅行の旅行日程を考えている方は、
で、紹介していますので参考にしてみて下さい。
本日もご乗車お疲れ様でした。